借金は時効の援用ができるってご存知ですか??時効援用になる事でのメリットやデメリットは?

消費者金融などで借入するキャッシングやカードローンの借金や個人間での貸し借りした借金には、すべて「消滅時効」が認められています。

時効と聞くと、多くが殺人事件や刑事事件を思い浮かべる方もいらっしゃるかと思いますが、民事上でも権利関係で時効を援用されるケースは多々あります。

ここでは、借金に限った時効の援用について、時効の中断事由についてまとめましたので、参考にして頂ければと思います。

借金と時効の援用について

まずはじめに、借金と時効に関連するお話からですが、最初に「時効の援用」についてです。

時効の援用と書くと、なんだか難しい・・と思われますが、簡単に言い換えますと「時効を主張します」という事になります。

時効には、

  • 取得時効 事実状態が続いた事で、その事実を認めるために権利を取得する事。
  • 消滅時効 事実状態が続いた事で、その事実を認めるために権利を喪失させる事。

の2つがあり、借金の場合に取得時効なんてあると、借金の事実を認めるだけで、何も嬉しい事はありませんので・・

問題となるのが、「消滅時効」に関する事になります。

消滅時効なので、借金の状態が一定期間続く場合に、その事実状態を認めるために、借金に関する権利義務関係を喪失させるというものです。

ポイントとしては、

  1. 一定期間続いているという事。
  2. 一定期間、所定の法律要件を満たしていた事。

という二点になりますが、借金は消滅時効を迎えたと主張する事こそ、時効の援用という事になります。

つまり、債務者が債権者に「時効を迎えていますので、支払い義務はありません」と主張する事になるのですが、主張は口頭でも問題ありませんが、通常は「内容証明郵便」を持って行われる事になります。

内容証明郵便の方が、あとあとの証明にもなりますし、債権者にも通知しやすいので、多少お金がかかっても、口頭でうやむやにされるようりも、内容証明郵便を使うほうが一般的です。

借金の時効の中断事由について

借金に時効が関係する事は、ここまでの通りとなりますが、借金の時効を迎えるのを債権者からすると放置しておくわけにはいきませんし、消滅時効が完成するのを阻止したいものです。

そこで、法的に認められた時効を中断する方法として、

  • 裁判上の請求(民法149条) 訴訟するケース 訴訟を取り下げた場合は効力を失います。
  • 支払督促(民法150条)、和解や調停の申立て(民法151条)
  • 催告(民法153条) 裁判外の請求ですが、一旦時効の中断にはなりますが、催告後6ヶ月以内に訴訟や支払督促がなければ効力は生じない。
  • 差押え、仮差押え、仮処分
  • 債務の承認 借金を返済したり、借金の存在を認めるような行為があった場合

これらに該当する場合は、消滅時効の進行を一旦中断する事ができます。

また、借金に関する消滅時効は5年となっていますが、裁判上の請求をする事で、10年まで消滅時効が伸びますので、債権者から刷ると取り立て時間が延命が出来るという事になります。

一方、債務の承認についてですが、消滅時効が完成しているのも関わらず、入金したりと債務を承認する行為があった場合は、消滅時効の援用を主張する事はできません。

あくまで、債務者が時効を援用出来るという事を主張しなければ、時効を援用されないという事になります。(時効援用権の喪失)

さらに、裁判上の手続きでしばしば問題になるのですが、支払督促や訴状などの書類が届かないというケースです。

通常支払督促の手続きや訴訟の手続きが取られた際には、相手方に通知されるのですが、不在が続き書類が届かないというケースもあります。

この場合に、書類が届かないので訴訟は開始されない・・という事はなく、「付郵便送達」と呼ばれて、実際に届かなかった郵便があっても、発送時点で届いたものとみなされます。

また、付郵便送達以外の方法として、「公示送達」という方法があり、裁判所の前の掲示板などに訴状を貼り付けるだけで、送達したものとみなす事もあります。

手元に支払督促や訴状が届いたかどうかは関係ありませんので、時効を援用したくても、すでに時効の中断が行われていたという事もありますので、その点は注意が必要です。

借金と時効に関するまとめ

以上のとおり、借金には消滅時効があり、債権者の立場を守るという事からも、時効の中断事由というものも用意されています。

中断事由にあたらず、5年(中断後は10年)の間、借金返済をせず法律要件を備えれば、時効の援用を持って、晴れて借金返済の義務から逃れることが出来ますが・・・

その間、ずっと信用情報上では「延滞情報」、「貸倒れ情報」となっていたり、支払督促や訴訟となった場合は、それらの異動情報なども登録されている事になりますので・・

新たな借金をしたり、クレジットカードを更新したり作成したり、新たなローンを組む事は出来ない可能性が高いので気をつけましょう。

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